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知っておきたい!母子家庭の生活保護:メリット&デメリット

「生活保護を受ければ、経済面において生活が楽になる」など思われがちですが、必ずしもそうではありません。

特に母子家庭世帯では、メリットとともにデメリットもあることを知っておかなければなりません。
自分だけでのことではなく、お子さんのことを第一に考え、生活保護の申請をするこが大切になります。
このページでは、シングルマザーで頑張る母子家庭世帯が生活保護を受けた場合、どのようなメリットとデメリットがあるのかご紹介します。

母子家庭の生活保護・どんなメリットがある?

  • 【メリット】
  • ・保護費の支給により生活が安定する
  • ・医療費など、日常生活がサポートされる
  • ・年金などの税金の負担がなくなる
  • ・義務教育でかかる費用の負担が扶助される

(1)保護費の支給により生活が安定する

母子家庭で生活保護を受けるメリットは、経済的な面で安定するということです。
生活保護から支給される保護費は基本的に返さなくていいお金。必要最低限とはいえ、母子世帯の生活が保障されます。

母子家庭となっていちばんの問題は、何といっても仕事と子育て両立させることが難しいということがあげられます。 資格などを持っていなければ、スキルの習得にも時間がかかるため、十分に収入を得る仕事に就くことができないと悩まれるシングルマザーは多くみられます。

(2)医療費など、日常生活をサポート

生活保護でサポートされるお金やお金に代わる得るものは、生活扶助、住宅扶助、教育扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類があります。日常生活のあらゆる場面で、必要なものが生活保護で援助される仕組みになっています。
また、物の購入費用や住宅維持費、入院費用などの一時扶助があるので、必要な場合は条件をクリアすれば支給されます。

母子家庭で生活保護を受ければ、税金や医療費の負担が生活保護でカバーされるので、お子さんが小さいうちは、病院にかかる機会が多いことからも、お金がなくて病院にも通えないという不安はなくなります。

(3)各種支払いの免除、税金もなし

生活保護を受けると、国民年金保険料、各種医療関連の費用、NHK受信料などの支払いをしなくても生活保護でサポートされます。
また、生活費として支給される保護費には税金がかからないため、住民税や所得税などの税金も支払う必要がありません。(自治体によっては、交通機関の無料パスが配布される場合もあります。)

(4)給食費など義務教育でかかる費用の負担が扶助される

お子さんをもつ母子家庭では、義務教育中において、かなり重要なサポートになります。
基本的に毎月金銭にて支給さます。 しかし、全部支給にはならないので注意しましょう。義務教育中のお子さんを持つ母子家庭世帯のお母さんにとっては、教育面での費用がいちばんかさむため、メリット要素が高いといえます。

母子家庭の生活保護・デメリットに気をつけて

  • 【デメリット】
  • ・お子さんのために預貯金が出来ない
  • ・自動車の所有が特別な理由がない限り認められない
  • ・家賃の上限があるため条件に合う借家が選びにくい
  • ・借金や賭け事、贅沢品の購入が限られる
  • ・車の所有も限られる

(1)預貯金が出来ない

生活保護費として支給されたものは、お子さんの預貯金などにすることは禁止されています。生活保護費は、生活をするうえで必要最低限の生活をするために支給されているため、貯金に残すお金があってはおかしいと判断されてしまいます。もちろん保護費の中からの貯金もダメ、仕事からの収入からの貯金も禁止です。

ですから、母子家庭で生活保護を受ける場合は、預貯金ができないため、お子さんが進学希望した際に、進学のための資金がなく不自由な思いをさせてしまうことになる可能性が高くなるでしょう。

(2)家賃の上限があるため条件に合う借家が選びにくい

生活保護を受ける場合、アパートなどの借家で暮らしている方は、家賃に上限があるので気をつけなければなりません。 そのため、母子家庭で生活保護を考えているなら、お子さんの成長に伴い部屋の数や広さに加えて、音が響かないかどうか?なども考慮して選ばなければならないでしょう。

(3)借金や賭け事、贅沢品の購入が限られる

生活保護費は最低限の生活を保障するものであるため、借金の返済や賭け事はもちろん禁じられています。娯楽品の購入ももちろん限られます。

(4)車の所有も限られる

生活保護を受けると、自動車などの所有はもとより購入することができません。自動車の場合、維持費がかかることや、もし事故があれば修理費用などがかかることから所有が制限されています。(※地域によっては車の所有が認められる場合あり。)

※パソコンや電化製品などについては、生活に必要なものは許可されるのが原則です。パソコンはもはや生活必需品ですので、認められる傾向が強くなっています。しかし、自治体や担当のケースワーカーの判断によって決まるため、聞いてみましょう。

母子家庭での生活保護、メリットとデメリットを比較して!

母子家庭で生活保護を受けることは、経済面でいえば最低限の生活ができる程度に保障されます。

しかし、お子さんの保育園や学校などの送り迎えや、通院などでないと不便になってしまう自動車の所有が認められなかったり、進学のための貯金が出来ないなど、かなり自由が利かない項目が多く出てきてしまいます。

母子家庭世帯で生活保護を受けるかどうか悩まれたときは、あなた1人の問題ではなく、お子さんの進学や精神面のことなど将来のことも考えて、メリットとデメリットを1つずつ検討し比較してみることが大切です。