母子家庭生活保護・教育扶助費教育扶助費

母子家庭での生活保護・教育扶助費

母子家庭で生活保護を受けられる方の中でも、お子様にかかる教育費は気になるところですよね。 お子様の小学校入学時の費用や給食費、教材費や通学費など、多くのお金が必要になってきます。 母子家庭の方は、生活保護を受給していない方でも、小学校に入ると「就学援助制度」も利用できます。 生活保護の中でも、そういったお子様の教育費用を賄ってくれる扶助が「教育扶助」です。
生活保護のさまざまな扶助のひとつである教育扶助がそういったお子様の教育費の負担を軽減してくれます。 ここでは、生活保護を受給しているシングルマザーがお子さんに安心して義務教育を受けてもらうために、教育扶助費についてご紹介します。

母子家庭を支える生活保護の「教育扶助費」

教育扶助は生活扶助と同じように、基本的に毎月金銭にて支給されるものですが、教育にかかる全てのものに対して費用が支給されるわけではありません。 しかし、義務教育中のお子さんを持つ生活保護を受けている母子家庭世帯のお母さんにとっては、重要な割合を占めるものとなります。

生活保護費はまとめて支給されるわけではなく、いくつかの種類があります。 教育扶助の中で必要になる項目で必要な分だけ支給される仕組みです。

そもそも生活保護の教育扶助とは受給している世帯の中で、義務教育期間に当てはまるお子様がいる場合、そのお子様が教育を受けるために必要となってくる費用をまかなうことです。 具体的にはどんなものに支給されるかというと、学校での給食費や学用品にかかる費用、修学旅行や林間学校の際にかかる費用などです。

この生活保護での教育扶助は基本的に「義務教育のお子さん」に対して、発生するもので、義務教育を終えて高等学校に進学した場合は、教育扶助ではなく「生業扶助」からまかなってもらうことになります。

では、母子家庭の生活保護で受けられる教育扶助費、具体的にどれくらい扶助されるのかみていきましょう。

母子家庭を支える生活保護の「教育扶助費」の金額はいくら?※(平成31年度版)

1.義務教育「入学準備金」
小学校・・・・・・ 40,600円以内
中学校・・・・・・47,400円以内
高等学校など・・・ 63,200円以内
2.教育扶助基準額
小学校・・・2,210円(月額)
中学校・・・4,290円(月額)
3.学習支援費
小学校・・・15,700円以内(年額)
中学校・・・58,700円以内(年額)
高校・・・83,000円以内(年額)

※「クラブ活動費」を対象として、実費支給による給付とする。
※ 「家庭内学習費用」 は、児童養育加算において対応する。

4.高校等を卒業して大学等に進学する方に対しての一時金を支給
進学のために転居する際・・・30万円
現在の自宅から通学する際・・・10万円
【対象進学先】
大学、短大、専修学校専門課程(いわゆる専門学校)、職業能力開発大学校の専門課程
水産大学校、海上技術大学校、国立看護大学校、その他要件を満たす各種学校等
【申請時期】
合格後に入学手続きを開始した日以降、原則、生活保護世帯に属している間。

奨学金等を受けながら大学等に進学すると世帯分離という取り扱いになります。
進学した後は、進学した方の分の生活保護費は支給されませんが、現在の自宅から通学する方の世帯については、2018年4月より住宅扶助費を減額しないこととしています。
詳細な支給の条件(対象となる方、進学先)は、担当のケースワーカーにご確認ください。

母子家庭を支える生活保護・教育扶助で注意しなければいけない点

生活保護の教育扶助で注意しなければいけない点は、修学旅行費や林間学校などの校外活動費、体験学習費などそのものの費用については教育扶助から支給されないということです。

これらの経費は「学校教育法25条及び40条」により、「就学援助制度制度」から支給されることになています。また、教材費などは毎月必要なものとはみなされないため、教育扶助で必要となる時にだけ請求することになります。