生活保護ガイド

生活保護受給者の就労支援強化、宇都宮市は民間委託 (栃木)

生活保護受給者を就労支援するために様々な強化対策が、それぞれの市で行われています。

先日は横浜市の3区役所内にハローワーク出張所を来年4月に設置予定というニュースを掲載しましたが、その他の都市でもそれぞれの生活保護受給者への就労支援対策が考案されており、既に実施されている例もあります。

栃木県宇都宮市では9月の時点で生活保護受給者の自立につなげるため、就労支援を民間に委託するという策に既に乗り出しています。9月12日の宇都宮市議会一般質問で、遠藤和信議員(改革)の質問に手塚英和保健福祉部長が明らかにしています。
従来の生活保護に対する支援策に加え、さらに働ける意欲のある受給者に就労支援を強化していくという宇都宮市の態勢がみえます。

栃木県医事厚生課によると、生活保護受給者の就労支援への対策で、民間事業者に業務委託した形での就労支援は、栃木県内自治体で初めてとのことです。

宇都宮市では、栃木県緊急雇用創出事業という補助金を活用し、前もって宇都宮市内の民間職業紹介事業者と「生活保護受給者就労支援」の業務を委託するといった契約を結んでいます。

その内容とは、働く能力のある生活保護受給者を対象に、キャリアカウンセラーによる職業相談や求人情報・職場紹介、就労後の職場定着支援などを実施しています。
宇都宮市の生活福祉課によると、生活保護受給者が働く意欲を喚起できるように導き、仕事へのマッチングなど、出来る限りひとりひとりに合うように広範囲な支援をし自立につなげていくとして、生活保護受給者への支援に力を入れています。

横浜市では、国の機関であるハローワークとの協力にて生活保護受給者の就労支援の強化対策に、栃木県の宇都宮では民間業者との協力による就労支援実施にと、生活保護受給者を自立へ導くために横浜市も宇都宮市も市だけの働きだけでなく外部との連携によって強力な支援体制を取ることによって、しっかりと生活保護受給者を支えていくことができるのではないでしょうか。

生活保護受給者のひとりひとりの就労への意欲次第という部分もまだまだ問題はありますが、ひとりでも多く生活保護から自立し、働く場があるものなら働きたいという意欲がある方を取りこぼさず、また就労意欲がなかった生活保護受給者の方でも、そういう宇都宮市での就労支援の取り組みによって、意欲を取り戻す方が増えるのではないかとあたたかく見守りたいところです。