生活保護ガイド

母子家庭の生活保護 よくある質問まとめ

現在、生活保護を受けている人の中で、母子家庭の割合は全体の10パーセントを占めます。しかし、厚生労働省の調べでは、生活保護を受けていない母子家庭の約80パーセントが生活保護の水準以下のレベルで生活をしていると分かっています。
男性と女性では賃金の格差があり、子育ての負担も女性の方が大きく、男女平等とは言えないのが現状です。
そんな中、一つの選択肢として生活保護を受けることも考えられます。生活保護に対するマイナスのイメージや、子どもの将来にまで影響するのではないかという生活保護への不安もあるのでしょう。
そこで今回は、母子家庭の生活保護についてよくある質問をまとめました。

母子家庭の生活保護についてよくある質問まとめ

Q.母子家庭で生活保護費を受けるにも条件があるの?
A.母子家庭世帯なら全員が生活保護を受けられるわけではありません。生活保護を受ける前に、所持している資産は生活費に充てること、シングルマザーの能力に応じて自力で収入を得ること、扶養義務者(親戚など)からの扶養を活用すること、母子家庭で受けられる他の制度を活用することです。それでも生活が困窮する状況であれば、生活保護窓口に相談に行きましょう。
→母子家庭で受けられるさまざまな支援制度をご活用ください
Q.母子家庭で受けられる住まいの支援はどんなものがあるの?
A.母子家庭で受けられる生活保護のうち、住宅扶助というものがあります。住宅扶助は、月々の家賃や引っ越しにかかる保険金や敷金、礼金、そして住宅補修の維持費が支給されます。母子家庭では、まず安心してシングルマザーと子どもと一緒に暮らせる場所を確保することが大切ですので、済むところに悩んでいる世帯にとってはとても助かる救いの手であるといえます。
→母子家庭で受けられる住宅支援について詳しくはこちら
Q.生活保護を受けながら子供を産むには?
A.離婚などの理由でシングルマザーとなる人の中には妊娠中の人もいます。生活保護の中には出産扶助というものがあり、母親の負担を軽減してくれます。この扶助は通院や出産にかかる費用のうち上限24万円を受給できる制度です。
→出産扶助について詳しくはこちら
Q.生活保護を受けながら仕事をしたいときには?
A.生活保護から自立するための支援はたくさんあります。仕事で得た収入全てが生活保護費から差し引かれるわけではありませんのでご安心ください。しかし、子どものアルバイトも世帯の収入と認められますので、きちんと申告しなければなりません。
→生活保護を受けながら仕事をするには?
Q.生活保護を受けていると周りに知られないためには?
A.生活保護担当員やケースワーカーには守秘義務があります。生活保護を受けていることを他言してはいけないことになっているのでご安心下さい。しかし、生活保護の申請の際には扶養義務のある人へ通知がとどきます。また、ご近所の方にケースワーカーの出入りを見られたり、生活保護の相談や手続きで役所へ行く場合に知り合いに見られてしまうなど、気を付けなければなりません。
→生活保護を受けていることを秘密にできるの?

生活保護を受けることに対して、母子家庭にかかわらず後ろめたさを感じてしまうケースが多くあります。周りからの視線を気にしてなかなか申請に行くことさえできず、苦しい生活から抜け出せない生活困窮者が後を絶ちません。生活保護を受けることは決して悪いことではありません。大切なのは、生活保護とどう向き合って生きていくかなのです。
あなたと、あなたのお子さんの未来のために生活保護を一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。