生活保護とは国が健康で文化的な最低限の生活ができるように援助し将来的に自立を助長する制度です。
▶︎ 生活保護-まずは知ることから-
- 生活保護には8つの扶助があります。
- 1.生活扶助
2.教育扶助
3.住宅扶助
4.医療扶助
5.介護扶助
6.出産扶助
7.生業扶助
8.葬祭扶助
その中でも高齢者が利用する機会がおおい医療扶助について解説します。
医療扶助は、医療費は全額補助するというものですので、無料で医者にかかれます。また生活保護を受けると国民健康保険から除外ということになっていますので、保険料の負担もありませんが、健康保険証も交付されません。そのため「医療券」を持って医療機関を受診することになります。
医療扶助の注意点
- ✔︎指定医療機関
- 原則、福祉事務所が指定した生活保護指定医療機関を受診することになります。緊急の場合は除きます。医療扶助の指定を受けている病院は、福祉事務所で調べられます。
- ✔︎医療費に含まれるのも・含まれないもの
- 保険の範囲内であれば全て支給されます。保険の対象外になる、薬や治療は対象外になるので注意が必要です。ガン治療など対象外の治療が多いです。もちろん、本人希望の差額ベット代は自己負担になります。
- ✔︎医療機関を受診する流れ
- 生活保護者が医療機関を受診するためには2通りあります。市町村によって手続きの流れは異なることもあるので、確認してください。
- 本人申請(風邪などの数日の通院の場合)
- 1.まずは福祉事務所に申請をします
2.福祉事務所で医療券を発行します
3.その医療券を持って指定医療機関を受診します
これは一度提出すれば、同じ月の同じ病院の2回目以降の診察では提出の必要がありません。 - 医師申請(急病や事故などで急遽病院を受診した場合)
- 1.病院に支給表等(市町村で名称が異なる)を提示して治療
2.福祉事務所で医療券を発行します
3.福祉事務所から病院に医療券を送付します
生活保護には手厚い社会保障があります。体調を崩しても我慢せずにしっかり治療をしてほしいと思います。
連載記事
→【生活保護の疑問】高齢者の生活保護 扶養義務の範囲(1)
→【生活保護の疑問】高齢者の生活保護 扶養調査の流れ(2)