生活保護ガイド

生活保護申請者の扶養義務は絶対断れない?

多くの自治体で、生活保護を申請する人に親族からの援助が絶対条件であるかのように書いた書類を送り付け、申請を却下していることが問題になっています。
厚生労働省は2013年11月8日、親族からの援助が絶対条件であると誤解をさせてしまう可能性のある表現をしていたことを認め、全国の自治体にできるだけ早く改善する指示を出しました。

扶養義務があったら必ず支援しなくてはいけないの?

あるお笑い芸人の母親が生活保護を受けていたことが発覚し、大変な話題になったことを覚えていますか?
テレビで大活躍をしているお笑い芸人ですから、母親を養うことができたはずだと周囲からバッシングを受けたことでしょう。
しかし、「親族に生活保護受給者がいて、扶養をしないことが犯罪になるの?」と聞かれたら、それは違います。

生活保護法で定められている扶養義務者は三親等までです。
いくら親族であっても、経済的な余裕がなければ十分に支援することができないこともあるでしょう。福祉事務所でも三親等までは照会をしますが、強制をすることはできません。
誰もが自分たちの生活で精いっぱいのはずので、経済的な余裕がなくてどうしようもないときには、お断りの返信をすればよいのです。

生活保護の扶養義務についてはこちらでもご紹介しています。

しかし、生活保護を申請をするとなると縁を切っていたとしても親族には連絡が届くでしょう。
中には扶養できない証明として、源泉徴収票を添えるように求める場合もあるようです。証明のために書類を作成すること、どんな経済状況かを知らせなければいけないこと、少なからず負担になるはずです。
生活保護を受給している間は年に一回この照会が行われますので、申請をするならまずお詫びをしておくことが礼儀かもしれませんね。

生活保護の申請を考えている方へ。お役立てください。
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