生活保護ガイド

生活保護の医療費について  現物給付眼鏡

生活保護制度で受けられる補助のうち、医療扶助(医療費)がありますが、医療費は現金による支給ではなく、現物給付のような形になっています。一般の医療費と比べると、現物給付というところが違うところかもしれません。

生活保護世帯では健康保険には入らないかわりに、病気になった時に「医療券」というものが福祉事務所から発行してもらえるので、これを医療機関に提出することで、無料で受診できるようになります。

ただし注意したいところが、この生活保護での「医療券」は、すべての医療機関で利用できるわけではないので、受診する時は事前に福祉事務所の生活保護担当員に、医療券が使える指定の医療機関を確認しておくと安心です。


(現物給付の主な例)医療扶助で現物給付される眼鏡
①あらかじめ福祉事務所で「医療券」と眼鏡の「給付要否意見書」を発行してもらったら、その医療券と眼鏡の給付意見書を持って指定医療機関で診察してもらいます。
②そして、医師から眼鏡の処方箋を受け取って、それと給付要否意見書を眼鏡店に持参すれば、メガネを作ることができます。

これが、医療費の現物給付の主な流れです。
福祉事務所での手続きなど、多少時間がかかりますが、約1ヶ月後くらいには眼鏡を受け取ることができます。

生活保護での詳しい眼鏡の給付手順はこちらをご参照ください。


しかし急病や事故などの緊急の場合は、あらかじめ医療券をもらうことは誰にもできません。

でも、多くの福祉事務所では、緊急時のために「医療受給証」またはそれと同様な書類を事前に発行しています。

緊急時にはそれを提示し、後日医療券を発行してもらって持参します。
または、「医療受給証」などがない場合は、指定医療機関であれば、福祉事務所に連絡し、担当者から病院に医療券を後日持参か送付する旨を伝えてもらったり、その場でいったん医療費を支払いますが、後日医療券を持参すれば、かかった分の医療費は全額返還してもらうということが可能なので記憶しておくと安心でしょう。

生活保護受給者の医療費の利用形態は、先に述べたように医療器具のように物が必要になる場合でなくても、直接的な現金支給ではなく現物給付に近いかたちなので、面倒な手続きが伴います。

しかし、いざ病気になったりした時に慌てないためにも「医療受給者証」は無くさないように、確認しておくといいでしょう。

自民党政権になって、生活保護制度の見直し案が少しずつ固まりつつあるようですが、医療扶助(医療費)については、大幅な削減は今のところ否定されているようです。

ですが、生活保護費の中でも一番多く公的負担になっている医療費は、削減されるかもしれないという不安に包まれたまま。

生活保護の医療費の見直し案が確定する前という、現状の医療扶助で眼鏡を給付してもらう場合もただの医療器具にならないような、見た目もおしゃれで機能性も高い眼鏡を作れるので、必要な方は早めに利用するといいでしょう。


生活保護での詳しい眼鏡の給付手順はこちら。