厚生労働省の「25年国民生活基礎調査の概況」によりますと母子世帯は82万1千世帯、その中でも生活保護を受給している母子世帯及び父子世帯はともに1割となっています。
母子家庭の貧困問題が多く取り上げられるようになって深刻なことが表面化してはきましたが、まだまだ現状改善できてはいません。
第2子以降の「児童扶養手当」増額へ…子どもの貧困への支援策
我が子を守っていく手当や助成金はとてもありがたい制度です。
そんな中、児童扶養手当の額が変更になりました。
・平成28年4月以降 全部支給 月額42.330円 一部支給 月額42.320円〜9.990円
- 2016年8月 2人目、3人目の加算額の増額
- 今の制度では、2人目はプラス5.000円、3人目はプラス3,000円という加算がされていますが、2016年8月分(12月支給)から2人目以降の児童扶養手当が所得に応じて最大2倍まで引き上げになるということです。具体的には2人目が5千円→最大1万円、3人目以降を3千円→最大6千円となります。
縮小傾向だったひとり親世帯への現金給付が拡大することで、貧困に悩むひとり親世帯の未来が少し明るくなってきたのではないでしょうか。
福島県いわき市の考え
母子家庭の多くは、経済的・精神的に不安定な状態に置かれています。いわき市では、母子家庭の生活の 安定と自立の促進を図るため、各種福祉手当及び貸付金などの経済的援助の充実と相談体制の強化を図 っています。また、父子家庭では、家事及び子供の生活指導など、養育面に困難をかかえており、その対策が課題となっています。
母子家庭が暮らしやすい社会へ
母子家庭の母は、親であり家庭を支える大黒柱でもあります。ひとりでその責任を背負っていると考えるだけでも、重圧を感じてしまう方が多くいらっしゃるのではと思います。助成金や手当も昔と比べると手厚くなってはきましたが、まだまだ困難さの中での生活を余儀なくされている方も多いのです。今ある手当、助成金などの支援制度を積極的に活用しても経済的に余裕ある生活を送れるかというと、必ずしもそうではないでしょう。しかし、生活の助けになることに間違いはありません。社会に蔓延する貧困の問題が改善され、子育てをする親はもちろんのこと、成長していく子どもたちがすこしでも暮らしやすい社会が実現するような政策を政府には望みたいものです。
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