生活保護に至る手前の方々の自立に向け、仕事や住まいを失った人に家賃を補助する「住宅手当制度」を恒久化することなどを柱とする、「生活困窮者向けの自立支援法案」と、「不正受給対策を強める生活保護法改正案」の概要を厚生労働省は13日、自民、公明両党に示しました。それらは今国会への提出を目指しているものとされています。
新たな法体系の「困窮者支援法案」は平成27年4月施行される予定です。
生活保護に入る手前で、生活に困っている方の就労や自立を支えるため、住宅手当のほかにも、地方自治体に相談窓口を設けることを盛り込んでいるとのことです。
また、生活保護の子育て世帯において懸念されている、親から子への「貧困の連鎖」を断とうことを目的に、生活保護受給世帯の子供に対する学習支援を拡充していくとしています。
不正受給対策を強めるなどを盛り込んだ「生活保護法改正案」の施行は平成26年4月。本格的な生活保護法の改正は昭和25年の施行以来初めてとなります。
その内容は、不正受給に対する罰則の引き上げ、返還金にペナルティーを加算し、不正を防ぐために福祉事務所への調査権限の拡大などです。
どちらも来年、再来年に施行で、生活困窮者にとってはもどかしい状態となりそうですが、生活保護にはいる手前で住宅手当制度が利用できるようになれば、多くの生活困窮者は救われることでしょう。
また、不正受給対策にしても、生活保護申請時に不正に申請しようとする人を潜り込ませないような、細部に渡る確実な調査が早く施行されることを願います。