生活保護ガイド

水際作戦に苦しむ生活保護希望者の声とは?

生活保護制度は、失業したり、病気などでお金がなくて生活困窮している方が、利用可能な制度です。

それにもかかわらず、実際には申請者本人の意志には関係なく「まだ働ける」ということを理由に、窓口で申請を断られてしまう。

そんな場合が昨今非常に多いのが実態のようです。

例えば、先月まで仕事をしていたが不安神経症になり仕事に行けなくなった。生活保護の申請にいったら「まだ若い」「がんばりが足りない」と追い返された。

糖尿病があるが医師の診断書に就労可能と書かれていたため、役所にいったら「まだダメ」と言われた。その後体調が悪化し1カ月入院。生活が困窮する。

など申請者本人にとっては「働けない」のに「働ける」と役所に判断されて断られてしまう事例があるようです。

また、病気になったり年金だけでは生活できない高齢者の方などもたくさんいらしゃるでしょう。

そんな方々の申請を断る手段としてあげられるのが「水際作戦」です。

水際作戦って何?

窓口で生活保護の申請をさせず、「水際」で阻止することです。

生活保護を受けたい人がたくさんいる反面、お金の支出を増やしたくない市役所や区役所は、いかに生活保護を申請させないか?に力を入れてきます。

もちろん、申請を受け付けないのも違法なので、通常証拠の残らない窓口での口頭のやりとりで申請者自身に諦めさせるように話を持っていきます。

このような「水際作戦」が生活保護を増やさない手だてとなっているのが現状のようです。

生活保護を受けるのは悪いこと?

「生活保護」と聞くと、抵抗感のある人もいることと思います。

マイナスなイメージが浮かびがちですが、ここでちょっと一息ついて考えてみましょう。生活保護を受けるというのは本当に悪いことなのでしょうか?

会社が倒産、必死に仕事を探すも見つからない。病気になってしまった。など、さきに挙げたような様々な理由により本人にとってはどうしようもない状態に陥ることがあります。

私は関係ない?大丈夫?いいえ、誰しもが陥る可能性があるのです。

そんな時、生活保護制度を利用することによって苦しい世界から脱出し、生活の基盤を立て直せたら?そう考えると一つの手段として生活保護制度を利用するのはそんなに悪いことではありませんよね?

むしろ、本当に困っている方にとっては頼れる家族のような、そんな頼もしい制度なのではないでしょうか。

今まで私には関係ない、生活保護を受けるのはちょっと・・・と思っていた抵抗の枠を少し広げてみませんか?

まずは生活保護制度を必要としている方々が多いという事、しかし水際作戦によって本当に困っている方々が利用出来ないケースがあるという事を知ることから始めてみましょう。

それらを理解する努力によって社会的にマイナスなイメージを払拭できたら、今後生活保護制度を必要としている方々のプラスになるかもしれません。

そして将来の社会の活力につながるのではないのでしょうか。

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