生活保護ガイド

母子家庭での生活保護、貧困の連鎖

母子家庭世帯、生活保護の連鎖が問題に!

生活保護世帯に育った子どもは、成人になって再び生活保護を受給している傾向があるという調査結果が出ており(全世帯の25.1%)、特に母子家庭世帯ではそれが顕著だそうです。

調査によると、生活保護の世代間連鎖は40.6%もの世帯で確認されており、 その理由が・・・・
「親の低い学歴(66.0%)」「10代出産の母親(26.4%)」「母の精神疾患罹患(33.4%)」などといったことがいくつも重なり合っているようです。

生活保護を受けなければ生活ができないほどの貧困が連鎖し、固定化されてしまっている状態が続けば、働かなくても最低限の生活ができるという考えが世代間をとおして受け継がれてしまう恐れがあるでしょう。

母子家庭での生活保護の連鎖を断ち切るために!もっと子育てと学習支援を

生活保護を受けている母子家庭世帯の全部が連鎖するとは限りません。
生活保護で育った子どもの中には、逆に一生懸命勉強し母を支え自立した子どももいます。
「どうせ自分なんか・・・」とあきらめてしまっている生活保護母子家庭世帯の子どもも多くいます。

その差は何なのかと言えば、
本人が将来に対して、「具体的な目標を持ち、それに向けて頑張る」ことと、「どうせ自分は」とあきらめてしまう前に、福祉事務所のケースワーカーなどが学習支援のサポートや導きを行ってくれるか否かで明暗が分かれるのでは、と言われています。

将来なりたい職業があったとしても、生活保護を受けていると「進学する費用がうちにはない」「生活保護で食べていけるんだ」などの意識が根付いてしまうのを防がなければいけないでしょう。
将来、母子家庭世帯の生活保護の連鎖を防ぐために、就労支援だけでなく、「子育てや学習の支援」を充実させる必要があるのです。

また、社会や行政の支援の他にも、親も子どもの教育へ関心を持つことが重要です。
生活することに精一杯で、子どもの教育まで関心が回らないことは、生活保護の世代間の連鎖になる一因でもあるのです。

それを防ぐために、生活保護の母子家庭世帯での「親の教育」が、今後ますます重要になってくるでしょう。

母子家庭で生活保護の申請を考えている方へ。お役立てください。
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