生活保護ガイド

高校就学に利用できる生活保護「生業扶助」の内容

春の暖かい風が桜の花びらを揺らす季節になると、大学や専門学校への進学、就職など気持ちも高揚している方が多いかと思います。

しかし、そこで頭を悩ますのが学費や生活費ですよね?

ことに生活保護受給世帯のお子様や、生活に困窮している方には頭の痛い問題です。

そんな時知っておくと助かる生活保護「生業扶助」についてご紹介します。

気になる生活保護「生業扶助」の概要

(1)生業扶助とは?

生活保護の種類を全部あげて下さいと言うと大抵の方は答えられないと思います。

生活保護の種類は全部で8つあって、そのうちの1つが今回ご紹介する「生業扶助」です。

少し聞きなれない生業扶助、実はとても重要なもの。生活に困窮している方が世帯の収入増加・自立を助長する上で必要な費用に充てられるための扶助の事をいいます。

【生業扶助の広義的3項目】
1、生業に必要な資金や器具または資料
2、生業に必要な技能の習得
3、就労のために必要なもの

(2)自立を助長させる生業扶助の「高等学校等就学費」とは?

生活保護受給世帯の子供たちの高校に通う費用は2005年度から「高等学校等就学費」として支給されるようになっています。

これにより生活保護世帯の子供たちは、高校段階で求められる自立助長のための就学を優先できるようになったのです。

【就学費の対象】
1、給付対象者 生活保護受給世帯
2、給付対象となる学校 高等学校・高等専門学校・特別支援学校の高等部・高等学校での就学に準ずるものと認められる専修学校及び各種学校
【給付内容と基準額】
1、学用品等  月基準額 5,300円
2、教材代 実費
3、授業料 無償化
4、学習支援費 5,010円  など

生業扶助に続く!全国でも珍しい岐阜県大垣市の「交通費支援」

前項でも述べた通り、生活困窮世帯の子供たちの学べる場は確実に増えています。
そんな貧困対策の一環として岐阜県大垣市では無料の学習教室に通う貧困家庭の子どもに対して交通費を支給、県内市町村に負担額の3分の2を補助するという生活困窮世帯には助かる取り組みを行っています。
この学習支援により、交通費を理由に無料塾に通えない遠方の子供たちが安心して通えるようになりました。
自治体が開設する学習教室の交通費を支給する取り組みは全国でも珍しく、新年度は約100人分の交通費の補助として290万円を予算要求したとのことです。

生業扶助を積極的に利用!貧困に負けない未来を子供たちへ

生業扶助は困窮して最低限度の生活を維持できない世帯(生活保護世帯)だけではなく、「そのおそれのある世帯」も対象になる事が生活保護法17条で定められています。
しかし、「考え方としては除外されないが、現在の生業扶助の制度は保護を受けている世帯を想定した内容になっている」と厚生労働省保護課も答えているように、生活保護を受けていない世帯ではなかなか利用に至るには難しいのが現状です。
このようにあまり周知されていない生業扶助ですが、その内容を知り、積極的に利用することで困窮世帯の子供達に学ぶ機会を与え、貧困に負けない限りない未来を開くことが可能になってゆくと思われます。

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