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横浜市が初告訴 生活保護費不正受給500万円|神奈川県

横浜市は12月25日、生活保護費を不正受給していたとして、横浜市旭区の60代の男性を告訴しました。
その男性は、平成21年から2年以上、約500万円の生活保護費を不正受給。横浜市は、詐欺罪としてその60代男性を横浜市旭署に告訴しました。神奈川県横浜市が生活保護費の不正受給で告訴したのは初めてで、担当者は「今後も悪質な生活保護費の不正受給の事例には、断固とした態度を取る」と話しているそうです。

神奈川県横浜市によると、不正受給をした60代男性は平成21年頃から平成24年春頃にかけ、生活保護費として支給される生活費や必要に応じて受けることができる医療費などを受給していました。
生活保護の申請時点で、横浜市には無収入と申告し、さらに病気のため就労は困難とした医師による所見も示しています。
しかし、その男性は生活保護費を受給しながら横浜市内の事業所で働き、月平均約15万円の収入があったそうです。それに不審を抱いた横浜市職員らが、その男性の雇用主に確認したところ、そこで働いていたことが発覚しました。それと時を同じくして、その男性は行方不明に。

横浜市は、生活保護費を受給したいがために、幾度にも及ぶ嘘の無収入申告を行ったことや、発覚直後に行方不明になったことから、特に悪質と判断しています。生活保護費の不正受給分は確実に返還してもらい、また、不正受給の再発防止のために告訴に踏み切ったとしています。

神奈川県横浜市によると、生活保護の不正受給は年々増加傾向にあるとのことです。
平成23年度は、1421件で約6億4700万円分に上っています。平成18年度では、683件で約3億9800万円分であったのに対し、その5年間で件数は2倍以上に急増。不正受給者への保護費の支給停止に加え、返還請求も行っているが応じない場合も多くあります。

不景気なども大きな原因であることから、横浜市は生活保護費の不正受給者はますます増加していくだろう見ており、横浜市民の生活保護制度への信頼が揺らぐことに危機感を抱いています。それをもとに横浜市は6月に神奈川県警との連絡会を開催。課税調査の強化や生活保護受給者といちばん関わる機会が多いケースワーカーの技能向上などに加えて、神奈川県警との結びつきを強めることで不正受給の防止に努める方針だとしています。

横浜市の生活保護 参考
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