神奈川県横浜市では、伸び悩む生活保護受給者の自立へ向けた就労への相談数や就職数への対策として、ハローワークとの連携を強化することが重要としており、ハローワーク職員の派遣を8日に国に要請しました。
生活保護受給者の中には、区役所の窓口で就労支援専門員がハローワークへ行くように促しても、「遠い」という理由で行きたがらない相談者も少なくありません。
そういったことからも、区役所内の一角にハローワーク出張所を設置することが予定されており、まずは横浜市内の3区役所(鶴見、中、瀬谷)へのハローワーク職員の派遣を求める提案書を提出することが7日に分かりました。
横浜市の関係者などによると、区役所へのハローワーク職員派遣要請の提案書では、まず始めに設置する横浜市の3区はハローワークが遠かったり、生活保護受給者が多い地区であるなどの状況から、横浜市内の他の区よりも先行して実施することを求めているそうです。
国の機関であるハローワークと横浜市の区役所との強い連携の確立により、新たな窓口である仮称ジョブスポットの開設が実現化されれば、生活保護受給者や生活困窮者、またはひとり親の方を対象に、ハローワーク職員と区の就労支援専門員らが一体的に職業紹介などの就労支援が出来るとしています。
横浜市の3区役所のハローワーク出張所は、2013年4月からスタートさせる予定で、随時横浜市内の全18区での開設を目指します。
まず、来年4月からはハローワーク職員を3人ずつ区役所に配置し、ハローワーク職員と就労支援専門員の協力のもと、生活保護受給者などへの就労支援をスタートさせるとしており、2013年夏頃までには求人情報が検索できるハローワークのパソコン端末の設置の導入も目指すとのことです。
現在、横浜市に住む方が利用するハローワークは5ヶ所(川崎市川崎区、横浜市中、港北、戸塚、金沢区)しかなく、それらで横浜市内の18区を賄っています。
そういった現状からも、横浜市の各区役所内にハローワーク出張所が設置されれば、生活保護受給者または生活保護を受給する前の申請者などは、彼ら専用の就労の相談の場が利用できるので、足踏み状態の生活保護受給者の就労の相談者数や、実際の就職数の増加にもつながるのではないでしょうか。
そういった横浜市の就労支援の強化が、生活保護受給者や生活保護を申請しようと思うほど生活に困っている方々に働ける場を与え、自分の力で生活を成り立たせるチャンスを与えることになり、将来的に横浜市の生活保護受給者数の減少に向かっていくことに期待したいです。