母子家庭や父子家庭のひとり親世帯を支援する制度は沢山あります。しかし、意外と知られていないのは一人親世帯の親子ともによりよい環境で暮らすことを支援する「暮らしの支援」があるということです。
母子家庭等を支援するひとり親家庭ホームヘルパー派遣制度
ひとり親家庭へのホームヘルパー派遣制度は全国の自治体で実施されています。この制度は、ひとり親家庭で20歳に満たない児童を扶養している方、又は寡婦の方を対象にしています。この制度を最大限に活用することで、子育てを任せられる安心感と、自立するための意欲を高めることが出来るはずです。生活保護を受けているひとり親世帯の方は、この制度を無料で受けることが出来ます。ここでは、神奈川県横浜市を例に見ていきましょう。
主な支援内容
・生活援助:食事の世話、住居の掃除、生活必需品の買い物など
・子育て支援:乳幼児の保育(育児環境の整備・保育園の送迎など)、児童の生活指導など
ホームヘルパーの派遣対象者
母子家庭などの一人親家庭で、技能習得の為の通学、就職活動等の自立を目的とした理由で家を空けなければならない場合。また、疾病、出産、看護、冠婚葬祭、転勤、出張、学校などの公的行事の参加など。
一時的に生活援助や保育サービスが必要な方、生活環境が激変し ( 離婚など ) 日常生活を営むのに特に大きな支障が生じている家庭。
派遣期間
ホームヘルパーを一度派遣するにつき、原則月10日間となります。また、一年度につきましては240時間までと定められています。
ホームヘルパー(生活支援員)について
生活援助: ホームヘルパー3級以上の有資格者
子育て支援: 保育士または研修受講者
利用料金(一時間あたりの利用者負担額)
生活保護世帯・市民税非課税世帯:子育て支援、生活援助ともに無料
児童扶養手当支給水準の世帯:子育て支援(70円) 生活援助(150円)
上記以外の世帯:子育て支援(150円) 生活援助(300円)
利用する際の手続きについて
自治体に母子家庭などのひとり親世帯であることを示す書類と、生活保護を受けている、または市民税非課税であることを証明できる書類などを提出していただき、登録手続き終了後から利用できます。
母子家庭で生活保護を受けている方にとって、自立したいという気持ちがあっても子育てのことを考えるとなかなか就職活動や職業訓練に専念することは難しいでしょう。経済的な支援はもちろんですが、このような自立のための支援の需要はさらに高まっていくと考えられます。どんなに経済的な支援を受けても、本人に自立する意思がなければ親子ともに良い環境で暮らすことは難しくなります。このような制度を最大限に利用し、自分と子供の未来を切り開いていきましょう。
母子家庭で生活保護の受給を考えている方へ。お役立てください
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→生活保護を受けるメリットとは?
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