生活保護ガイド

水際作戦に引っかからないために|生活保護申請時の答え方

生活保護の申請時の面談で、適当な理由を付けて申請を拒否する、いわゆる「水際作戦」が行われることがあります。

これは、法律では間違っている理由を申請者に言って、申請自体を諦めさせるものです。

申請者が生活保護について正しい知識を持っていないと、本来受けられるべきものが受けられないという事態が起こってしまいます。

ここでは、申請時に間違った理由で拒否されそうなときの答え方について特筆します。

生活保護申請時に言われた「法律的に間違った」意見に対する答え方

生活保護を申請しようとする一般の方の多くは、生活保護制度について詳しくは分かりません。

そこにきて法律的には間違っているにも関わらず、堂々たる態度で「こうだから、あなたは申請できません。」と言われてしまうと、「そうなんだ。」と納得して帰りがちです。

しかし、少し知識を頭に入れておけば、水際作戦を回避できることもあるのです。

あなたの身を守るのは、あなた自身なのです。

(1)年齢を理由に申請を拒否されるケース
若いから。それだけの理由で拒否されたなら、それは間違いです。
生活保護の申請と年齢は関係ありませんし、そのような条件もありません。例え20代でも申請は可能です。
(2)無職を理由に拒否されるケース
若いから働けるでしょう?もしくはハローワークに先に行ってください。と言われたら、それは間違いです。
若くても、仕事が見つからない、もしくは体調不良で働けないなどの理由であれば、申請は可能ですし、働ける状態であったにしても、すぐに就職できるとは限りません。
就職できるそれまでの間生活するお金がない、どうしようもないくらい困窮していることを伝えましょう。
ハローワークは申請後に行くので、申請書を下さいと言ってみるのも、一つの手です。
(3)口頭で却下されるケース
相談の内容を聞いただけで、「あなたは生活保護には該当しません。」と言われたら、間違いです。そもそも福祉事務所の担当者に口頭だけで却下する権限はありません。
該当しないのであれば、いったん申請を受け付け、調査した後に却下通知書という書面でその旨が知らされます。

この他にも、様々な理由で申請を拒否されることが予想されますので、生活保護を申請しようとお考えの方は、一度生活保護法について勉強しておくと安心です。

自分の勉強では不安という方はNPO法人などに相談

自分で調べたり、勉強しただけでは不安という方は、役所とは違う機関(NPO法人)などの相談員へ相談してみても良いと思います。

生活保護の相談員は、役所の塩対応も全てお見通しですので、その上で最適な受け答え方をアドバイスしてくれます。

申請に行ったけれど追い返された。もしくは不安で申請に行けないという事がないように、事前の準備は大切です。


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