生活保護を受給していた神戸市の韓国籍の男性が、高級車「ポルシェ」を所有していたことがニュースで流れ、多くの怒りの声が上がっています。約470万円を不正に受給した疑いで男性は2014年1月15日に逮捕されました。
知らなかったでは済まされない、生活保護の不正受給
逮捕された男性は交通事故で多額の保険金を手にしたにも関わらず、生活保護を受け続けていました。さらに自宅を調べたところ、ポルシェを所有していたことも判明しました。
男性は「保険金を収入として申告しなければいけないことを知らなかった」と話しているそうです。2011年12月から2014年1月までに受け取った生活保護費、約470万円を不正に受給した計算になります。
どうして外国籍の生活保護受給者に対する審査が甘いのか
今回の騒ぎについて、「生活保護支給の審査の基準はいったいどうなっているの?」という騒ぎになっています。
日本の永住者、定住者、日本人配偶者がいるなどの在留資格を持っていれば、外国籍であっても生活保護を受給する資格があり、日本人となんら変わらない審査を受けます。
ただし、日本人であれば扶養義務のある親族に対して生活援助ができるかの調査を実施しますが、外国籍の場合は戸籍をたどるのが困難であり、調査が実施できないこともあります。
また、税務処理などを確認し、受給者に収入があることを見つければ支給を打ち切ることもできますが、盗難や闇取引などは発見が難しく、警察の協力が必要になってしまいます。
生活保護受給の責任とは?
生活保護受給者の国籍に関わらず、生活保護の不正受給は後を絶ちません。今回のように保険金を申告しなかったり、車や土地を隠し財産として所有していたり。
生活保護費は、国民が払っている税金によって支払われています。
「今の会社でうまくやっていけそうにないから、仕事を辞めて生活保護を受けよう」
「離婚したら母子家庭になって大変だから生活保護を受けよう」
など、気軽な気持ちで申請するべきではありません。もちろん、窓口では働く努力をし、所有している財産があれば生活費に充てるように指導されることでしょう。
生活保護受給者は申告の義務や、責任があることを知ったうえで受給していなければならないはずです。知らず知らずのうちに不正受給になっていたというケースに陥らないためにも、生活保護がどんな制度なのか改めて知っておくべきではないでしょうか。
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