生活保護ガイド

生活保護自立支援プログラムの成果、18年ぶりに受給率低下

北海道釧路市で18年ぶりに生活保護受給率低下

北海道の釧路市では、人口千人当たりの生活保護受給者数を示す生活保護率が、2013年度は前年度比より0.5ポイント減の54.6となったことを明らかにしました。

0.5ポイントとは小さな数字に思えますが、生活保護受給率の低下は実に18年ぶりです。

2013年度の生活保護受給者は182人減の9853人です。受給している6637世帯のうち、最も多いのが高齢者世帯です。
高齢者世帯が占める割合は全体の40.3%であり、傷病者、母子家庭世帯、障がい者と続きます。

生活保護自立支援プログラムの成果とは?

北海道釧路市では、生活保護を受給している方が自尊心を持ってもらえる活動を実施しています。

有償・無償のボランティア活動などを通じ、生活保護受給者自身が地域に貢献しているという意識を持ちながら居場所を得られるように配慮しているそうです。

このような活動をきっかけに、新たな就業の場の発掘につながったり、再就職の道が開けたりと、自立した生活が営めることを目指しています。

働き口がなかなか見つからず社会から孤立してしまいがちな高齢者であっても、自尊意識を回復できる効果のあるプログラムであるといえます。

この体験を経て2013年度に生活保護から自立した人は、前年度比99人増の133人となり、受給を取りやめた685人の19.4%を占めました。

また、受給は継続しているものの、プログラムを経て就労に結び付いたケースは395人であり過去最多となりました。

生活保護からの自立というと、就労して自分で生活費を得るということばかりに目が行ってしまいがちですが、このように生活保護受給者が生きがいや自尊心を得られる活動による支援プログラムが効果的であることが結果として分かっています。

釧路市に倣い、職業訓練などの就労支援とともに、受給者本人の心の支援も各自治体で必要とされているのではないでしょうか。

生活保護を受ける前に、知っておきたい4つのこと
高齢者が生活保護を受けるには?
高齢者の生活保護と年金、どう向き合えばいいの?
どうやって生活保護を申請すればいいの?
“生活保護のメリットとは?