生活保護ガイド

生活保護の賃貸事情・家賃限度額 横浜市入居支援

生活保護制度においては、賃貸物件の入居費用を扶助してくれる「住宅扶助」があります。
しかし、生活保護では、どうしても引越しをしなくてはならない状況であるという場合にしか住宅扶助が使えません。

主に、生活保護受給者が引越しをする理由として、「家族が多く手狭になった」「賃貸物件の立て替え」などといったものが多くあげられます。

ただ、賃貸物件によって異なりますが、連帯保証人が必要になってきます。賃貸物件の連帯保証人とは、親族のみか、近県に住んでいる方というのが基本的な決まりとなっているようです。
連帯保証人がいない場合は、不動産屋が提携する賃貸保証会社に入ることができますが、毎月かかる諸費用は保証会社によっても異なってきます。高齢でない限り、入居審査は通過できることが多いですが、そういった住宅扶助で補助されない費用はなるべく支払いたくないというのが現実です。

さらに、生活保護受給者だというだけで、不動産屋さんは大抵の場合嫌がるのが現状だそうです。それは、家賃の滞納という問題がいちばん大きいでしょう。地域によっては、生活保護の住宅扶助から、家賃を直接不動産屋か貸主に振り込むといったところもあるので、どうしてもそこの賃貸物件に入居したいけど、家賃の滞納を懸念している不動産屋だった場合、そういったことを伝えてみるという方法もあります。

しかし、家賃等の支払能力があるにもかかわらず、連帯保証人がいなかったり、家賃の滞納の懸念といった理由などから、民間賃貸住宅への入居を断られてしまう高齢者や生活保護受給者なども多く、そういった方への賃貸物件の「入居支援」と「居住支援」を行なう生活保護の賃貸サポートといった事業などもあります。横浜市では、生活保護受給者でも民間賃貸住宅への入居をしやすくし、安心して自立した生活ができるようにすることを目的として登録されている協力店などもありますので、民間の賃貸物件を探す場合は安心でしょう。

【神奈川県横浜市の住宅扶助額 上限額】

神奈川県横浜市の家賃・間代・地代等の住宅扶助の限度額(平成22年度)
◇1級地、2級地の地域
 ・基準額(単身世帯)・・・・46,000円(横浜・川崎53,700円)
 ・2名~6名世帯・・・・・・59,800円(横浜・川崎69,800円)
 ・7名以上・・・・・・・・・71,800円(横浜・川崎83,800円)

◇3級地の地域
 ・基準額(単身世帯)・・・・・43,000円
 ・2名~6名世帯・・・・・・・56,000円
 ・7名以上・・・・・・・・・・67,000円

※地価等の影響で、基準額が変わることがありますので、詳しい家賃補助額の詳細は横浜市の各区の福祉保健センターにお尋ねください。

【生活保護の住宅扶助で補助される範囲】

・家賃(賃料)
・敷金、礼金
・仲介手数料(仲介手数料は1ヶ月遅れて支給の場合が多い)
です。また、生活保護受給者の収入によっては、火災保険なども補助されますが、賃貸物件の鍵交換などは住宅扶助では支給してもらえない場合が多いです。

【生活保護の住宅扶助を利用して、賃貸物件に入居できるまでの流れ】

①横浜市の各区の生活保護担当もしくは福祉保健センターに相談する
②賃貸物件を探す
③賃貸契約が終わったら、賃貸契約書と清算書を生活保護担当に提出する
④横浜市の生活保護から、あなたの通帳に諸費用が振り込まれる

※この流れは、横浜市でも各区によって異なることがあります。賃貸物件を決めた際に、部屋の間取り図や清算書を契約する前に提出すように生活保護担当から言われることもあるので、ご確認ください。

また、横浜市では子育て世代に向けた事業で、低所得世帯や生活保護を受給していない母子世帯の方への家賃補助といった事業も実施されるので、生活保護を申請・受給できなかったという母子家庭の方などは横浜市の家賃補助事業に応募してみるとよいでしょう。

(参考)
神奈川県横浜市の生活保護の賃貸サポート