厚生労働省は2017年12月7日に来年度の生活保護費見直しで、食費や光熱費などに充てられる「生活扶助」を最大1割程度引き下げる検討に入りました。
これが決定すれば、生活保護受給者の生活は今後ますます苦しくなっていくことが予想されます。
2013年度に続き2回連続での引き下げ見通し、苦しい生活保護受給者
生活扶助の支給水準は5年に1度見直していますが、全体では前回2013年度に続き2回連続での引き下げになる見通しです。
高齢単身世帯なども多く対象に含まれているため、強い反発の声があがりそうです。
では、実際に決定されたらどのように変わるのか?福島県郡山市の高齢単身世帯(67歳)を例に見てみましょう。
- 【現在の生活扶助支給額概算】
- 67,100円
- 【1割引き下げ後の生活扶助支給額概算】
- 60,390円
高齢単身世帯ではそもそもの支給額が低いので、6,700円ほどの減額になりますが、これが標準三人世帯になると135,170円の支給額に対して約13,000円とカットされる金額も大きくなっていきます。
このように、一部の子育て世帯での減額幅が大きいため、厚生労働省は別の案も検討しているそうです。
引き下げ方針の背景とは?生活扶助が一般世帯の支出を上回る現状
今回の引き下げは生活保護受給者にとって心痛いことでしょう。
しかし、実際厚生労働省がまとめた報告書では「生活扶助が収入の低い一般世帯の支出を上回っている」という結果もでています。
また、会議の委員から「低所得世帯との差額をそのまま適用すると大幅な減額に繋がる」との指摘もあり、厚生労働省は慎重に検討したいとしています。
今後、厚生労働省はどう対応していくのか?動向に注目していきたいと思います。
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