子供は集団生活の中で、生きていくための様々な知識や経験を吸収していきます。
生活保護を受けているご家庭でも、子供を幼稚園に通わせてあげたいと思うのは親心です。
ここでは、生活保護受給世帯の子供が幼稚園に通えるのかどうかをご説明します。
生活保護費をやりくりすれば幼稚園に通うことは可能
最終的な答えとしては、「月謝さえ支払えれば幼稚園に通うことは出来る」です。
少し回りくどい表現をしたのには以下のような理由があるからです。
・通わせるのは家庭の自由なのでできるが、生活保護からなんの支援もありません
・幼稚園は義務教育ではないため、私立、公立を問わずに保育料(月謝)は支給されません
そのため、毎月支給される生活保護費の中から工面して、幼稚園の月謝等を用意しなければならないため、生活は一気に苦しくなる可能性が高いと言えます。
それを覚悟の上で、あなたは子供を幼稚園に通わせたいと思いますか?
幼稚園の検討は、それほど慎重に考えなければならない事なのです。
どうしても子供を預けたい時に出来る2つの方法
1、「私立幼稚園就園奨励費補助制度」の利用
生活保護のように、全額は負担してもらえないけれど、その一部を補助してくれる制度があるのをご存知ですか?
「私立幼稚園就園奨励費補助制度」といって、入園料と保育料の一部を補助するものです。
補助される園児一人当たりの金額は各世帯の所得と何番目の子供なのかによって変わってきますが、生活保護受給世帯は何番目の子供でも最高額が補助されます。
▼福島県郡山市の例
生活保護法の規定による保護を受けている世帯…308,000円(園児一人当たりの補助限度額:年額)※1
※1…詳しくは、以下の郡山市公式ホームページ「私立幼稚園就園奨励費補助制度のご案内」をご覧ください。
◆私立幼稚園就園奨励費補助制度のご案内
2、生活保護受給世帯の方が子供を預けるなら「保育園」がおすすめ
仕事をしたい、自立したいという考えで子供を預けたい、預ける先は幼稚園か保育園、どちらでもいいというのであれば、幼稚園ではなく、保育園に預けることをお勧めします。
なぜなら、保育園は幼稚園と違い、生活保護受給中の場合、月々の月謝は0円だからです。
もちろん子供を預ければ時間が出来るわけですので、ケースワーカーから就労指導を受けることになります。このように、じっくりと相談や就活できる時間が手に入ります。
就労できない状態で預けたい場合はケースワーカーに相談
前述の通り、自立を目指して働きたい場合には、幼稚園より保育園を検討するのが良いでしょう。
しかし、病気等で就労できる状態ではないのであれば、ケースワーカーに自宅での保育が体調的に厳しいことを相談し、解決策を見つけましょう。
もし、そうではないのであれば、義務教育が始まる小学校までは、自宅で子供を育てる方が色々と問題がなくて良いかもしれません。
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