2012年8月27日の記事でもふれましたが、厚生労働省は生活保護制度見直しを含む初の総合的な「生活困窮者対策案」を示しました。
その生活保護制度見直しを含む「生活困窮者対策案」とは。
◆「総合相談支援センター」が各自治体に設置予定
法人などの民間が中心となり、生活の困りごとから就労までさまざまな相談をすることが出来る施設です。
自ら「SOS」を発信できない方は「社会福祉士」による家庭訪問を受けることもできるようになる予定です。
民間による総合相談支援センターや社会福祉士は、行政の担当者と連携して生活保護を必要とする方々を支援して行く方針です。-
◆生活保護受給者を自立へ導く「就労」
生活保護を受けながら、軽作業等をする「中間的就労」という枠が設けられます。
生活保護を必要とする方が自らの生活習慣を見直すことから始め、この中間的就労である軽い労働体験の場で働くことをとおして、徐々に労働意欲を高めていき、安定した就労につなげていくことができます。
就労意欲がある方には「上乗せ給付」や「働きがい」を持てるように、「手元に残るお金」を増やす制度も検討されています。 -
◆安定した生活のための「家計」
生活保護受給者の方の最終目標である生活保護からの自立。その生活保護からの自立を迎えるにあたって、その後の生活のための「賃金の一部積み立て等」が検討されています。
生活保護から自立するときに現金で還付してもらえる仕組みなので、あなたの家計再建につなげることができます。 -
◆生活保護制度で守られる「住まい」
生活保護を受けられている方の家賃を自治体が直接支払う「現物支給」方式が検討されています。
これにより、生活保護の不正受給防止にもつながるので、本当に生活に困窮している方が正当に生活保護で救われることにもなると考えられます。
厚生労働省は、これらの対策案を反映した「生活支援戦略」を2012年内にまとめるそうです。2013年の通常国会では関連法案が提出される予定なので、生活保護を受給している方は、環境が少し変わるのかもしれません。どの案も、少しでも生活が豊かになるようにと変化していく案なので注目していきたいですね。