生活保護者の未来をつなぐ自立支援

あなたは生活保護にどんなイメージを抱いていますか?
「生活保護の不正受給」や「母子家庭の生活保護はもらいすぎ?」といったニュースが目立ち、日本ではマイナスなイメージが根付いてしまっています。海外の生活保護受給率と比較すると、日本の受給率はイギリスの5分の1程度と言われています。
本当に生活保護を必要としている人や、生活保護受給者は息苦しい思いをしているのではないでしょうか?

生活保護を受けることは決してうしろめたいことではありません。健康で文化的な最低限度の生活を送る権利は誰にでも与えられています。誰しもが、明日には生活保護が必要な立場になるかもしれません。大切なのは生活保護に頼りきりにならずにしっかりと自立の意思を持つことです。

京都府で生活保護者を臨時職員として採用、自立支援を目指して

京都府では、2013年12月から生活保護受給者のうち5人程度を臨時職員として採用することを決定しました。
生活保護受給者が府で働きながら経験を積み、民間企業への就職のきっかけとなることを目的にしています。このように生活保護の受給者を自治体の職員として採用することは、すべての都道府県で初めての試みです。

生活保護の受給者は全国的に増え続け、京都府でも2013年7月の時点で今までで一番多い4万3011世帯。
京都府知事の山田啓二氏は記者会見で「就労意欲のある人に働く習慣や自信を持ってもらい、本格的な就職につなげたい」と話しています。

京都府の臨時職員の求人対象者は18歳~59歳の京都府に住む生活保護受給者で、5人程度を採用する予定です。学歴は不問ですが、「しっかり働いて、生活保護から自立したい!!」という、民間企業でもしっかり働く意欲があることが条件となります。
雇用期間は12月2日から最低でも6ヶ月、長くて1年間。資料を作成したり、データ入力をするなどの事務の補助をしながら、週に1回程度は京都自立就労サポートセンターで、社会人として知っておくべきマナーや職業観の訓練を受けることができます。気になる給与は、例えば高校卒業後5年未満の人は日給で7010円の予定です。

生活保護を受給している人が、自立するという強い意識を持って働き先を見つけることが大きな課題ですが、働く意欲があってもなかなか雇ってくれる会社が見つからないのが現実です。
生活保護受給者というだけで、「社会人としてのブランクがある」「病気や怪我を抱えているのではないか」という、ネガティブなイメージを持たれることがあるかもしれません。しかし、民間企業の就職先を探す前にきちんと働いていたことを示すことができれば、しっかり働ける人だと認めてもらうことができるでしょう。

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生活保護の申請方法とは?
生活保護のメリットとは?
生活保護で眼鏡が作れるって本当?
生活保護の受給条件とは?

生活保護を知るために役立つサイトまとめ

生活保護を申請しようと思ったら、「どんな人が生活保護を受けられるの?」「どのくらいの生活保護費が支給されるの?」というような、沢山の知りたいことが出てくるはずです。当サイトでも生活保護の受給条件や受給額などについてご紹介していますが、もっと詳しく知りたい方のためにさらに詳しく紹介しているサイトをまとめました。ぜひお役立てください。

生活保護を知るために役立つサイト7選

厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省の生活保護についてのページです。生活保護について自分で調べる前に一度目を通すことをお勧めします。

生活保護制度のニュース一覧 Yahoo!ニュース
生活保護についての最新ニュース一覧です。日々新しい情報が更新されていますので、毎日チェックしてみてはいかがでしょうか。

生活保護の条件をわかりやすく解説!
生活保護ってどんな人が受けられるの?自分で調べても難しい言葉ばかり。そんな人にも分かりやすく条件をまとめたサイトです。車の保有の条件についても詳しく説明されています。

これから生活保護を受けたいと思っているなら、まず知ることから始めましょう。
あなたは生活保護を受けられる条件を満たしているのか?
受給できる額はどのくらいなのか?
生活保護は、健康で文化的な最低限の暮らしを保障するもので、決して裕福に暮らしていけるわけではありません。集めた情報の中から、生活保護に頼りきりにならず自立するためにはどうしたら良いのか考えてみましょう。生活に困っている今の暮らしと生活保護と真剣に向き合いながら、あなたが前に進むことができる方法を見つけてみましょう。

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許されない不正受給!生活保護法改正案が決定

生活保護法改正案などが決定

2013年10月15日の閣議で、政府は生活保護の不正受給に対する懲罰強化などを盛り込んだ生活保護法の改正案を決定しました。また、仕事と住むところを失ってしまった人に家賃を補助する制度を永久化するといった、生活に困っている人の自立を支援するといった内容も定めています。

生活保護の不正受給の懲罰強化とは?

法の目をかいくぐって生活保護を受けるような不正受給者。このような悪質な不正受給には生活保護法により「3年以下の懲役または30万円以下の罰金」と、「不正受給額分の徴収」が課せられます。

また、生活保護を受けていて知らず知らずに不正受給をしてしまっているケースもあります。例えば、母子家庭で生活保護を受けていたけれど、子どもが就学したことをきっかけに短い時間ながらも働きに出てみることに。わずかながら収入が増えたので、子どもに服を買ってあげたい…。しかし、収入があったことをきちんと申告しなければ不正受給になってしまいます。このような場合には、不正に受給した金額の返還が求められます。

15日の閣議では、不正受給を防ぐための改正案が決定しました。まず第一に「生活保護を申請した人を扶養できない」と答えた親族に対して、その理由の報告を求められるように地方自治体の調査権限を強化すること。そして、実際に不正受給をしてしまった人に対する処罰を「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」に引き上げることなどを決定しました。

もし生活保護を不正受給をしている人を見つけたら?

近所の噂や、本人の行動を見て、もしかしてこの人は生活保護を不正に受給しているのでは?と思うこともあるかもしれません。そんなとき、誰にどんな方法で伝えるべきでしょうか。

一般的には福祉事務所に直接言いに行くことを思い浮かべます。しかし、通報したといって必ず調査してくれるとは限りませんし、逆恨みを買ってしまうかもしれません。

通報の前に、生活保護の不正受給に対する詳しい情報をつかみ、はじめはメールや電話などで取り合ってもらえるか確認してみるのが良いでしょう。不正受給をやめさせることも大切ですが、通報する自分自身のプライバシーが漏れないように細心の注意を払うことも大切です。

生活保護法改正案の決定で今後どうなる?

今回決定された生活保護法改正案は、一部を除いて来年の7月から施行される予定です。
不正受給を厳しく取り締まる改正によって、不正受給者の数は減っていくでしょう。それと同時に、生活保護の申請のハードルが上がることによって、本当に生活保護を必要としている人が生活保護を受けられなくなる可能性があります。生活保護を受けることを親族に知られたくない、迷惑を掛けたくないと思い、申請をあきらめてしまう人が増えるでしょう。

福島県郡山市では、2013年10月1日に郡山市役所内に生活保護受給者の就労支援を一体的に進めるための窓口を開設しました。「ハローワークコーナー」と題され、ワンストップで生活保護受給者の就職を支援を目的としています。

大切なのは、生活保護の不正受給者を厳しく取り締まるとともに、生活保護受給者が暮らしやすい社会になっていくかどうかではないでしょうか。生活保護がなければ暮らしていくことができない人が受給することは決して恥ずかしいことでもうしろめたいことでもないのです。生活保護から自立する強い意志を常に持ち、働くことの意欲を失わずに頑張る姿を見せることで、きちんと生活保護を理解してもらえる一歩となるでしょう。

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母子家庭の生活保護で受けることができる住宅支援

離婚や死別など、母子家庭になる理由はさまざま。突然の環境の変化で、まず住むところに頭を悩ませるシングルマザーも多いでしょう。そんなとき、知っておくと選択肢が広がる母子家庭の住宅支援についてご紹介します。子どもと、あなた自身が落ち着いて暮らせる環境を整えましょう。

母子家庭で住むことができる公営住宅

あなたは、住むところに困っている人のために建てられた公営住宅をご存知でしょうか?民間の住居とは違い、入居するにあたって、様々な申し込み資格が必要になります。例えば母子家庭であったり、生活保護を受給している方や、体に障害を持った方や、高齢者が優先的に応募することができます。
お子さんと一緒に住むお部屋を探そうと思うと、どんなに安いアパートを借りても最低でも月3万円以上の家賃が掛かってしまうでしょう。幼いお子さんを抱えてなかなか働きに出ることができず、収入の少ないシングルマザーにとっては、家賃も大きな負担になります。そんなとき、公営住宅で入れるお部屋を探してみてはいかがでしょうか?

神奈川県の県営住宅の申し込み資格の例
1.申込者は成人であること
2.夫婦(既婚者および内縁関係にあるものを含みます。)または、親子を主体とした家族であること。(単身者向け世帯は除く)
3.申込者が、申込み月の1日現在、神奈川県内に6か月以上住民登録し、居住していること。
4.現在、次のいずれかの項目に該当する住宅困窮理由があること。

  • 他の世帯と炊事場、便所、浴室のいずれかを共同使用している。(親子などの別居は除く)
  • 住宅が狭い。(居住部分が一人当たり4畳以下)
  • 住宅用ではない建物に住んでいる。
  • 家賃が高い。(居住部分が一畳あたり3,000円以上)
  • 住宅がないために、親族(婚約者を含みます。)と同居ができない。
  • 借地借家法に基づく正当な理由か、またはこれに準ずる理由により家主から立退き要求を受けている。
  • 通勤に片道2時間以上かかる。(各交通機関の標準所要時間を用い、乗り換え時間は10分として計算します。)
  • 子育てに適する公営住宅の有効期間の満了する日が5年以内に到来する。

5.入居収入基準(月収額)内であること。
6.個人の県民税及び市町村民税を滞納していない者であること。
7.県営住宅の家賃を滞納していない者であること。
8.申込者又は同居しようとする親族が暴力団員(「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」第2条第6号に規定する暴力団員をいう。)でないこと。

母子家庭の生活保護で受けられる住宅扶助

生活保護で受けられる制度の中には、住宅扶助があります。住宅扶助は、月々の家賃や引っ越しにかかる保証金や敷金、礼金、そして住宅補修の維持費が支給されます。母子家庭世帯にとっては、まず安心して暮らすことができる場所を確保することがとても大切です。住む場所がないことで頭を悩ませることが多い母子家庭世帯には、この扶助は一番助かる救いの手であるといえるでしょう。
住宅扶助で支給される月々の家賃は、それぞれの自治体によって上限が決まっています。それぞれの地域の例を見ていきましょう。※同じ県内でも、それぞれの地域の級地によって異なります。

  • 福島県郡山市・・・39,000円
  • 栃木県宇都宮市・・・41,800円
  • 茨城県・・・4,6000円
  • 千葉県・・・59,800円
  • 神奈川県横浜市・・・69,800円

なお、これはあくまで住宅扶助の支給額の上限です。この家賃までなら住めるというものではなく、何人世帯であってもこれ以上の家賃には住めませんという制限であることを覚えておきましょう。

生活保護を受けている母子世帯の住宅支援まとめ

まだ幼いお子さんを育てるときに、どうしても大きな音や子どもの泣き声が近所の迷惑になっているのではないかという不安がありますよね。今住んでいる部屋では、どうしても厳しいと感じたときに公営住宅や生活保護の住宅扶助のことを知っておくだけでも選択肢は広がります。あなたと、あなたのお子さんの生活環境が少しでも良くなるために母子家庭で受けられる制度を活用していきましょう。

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母子家庭で生活保護を受けるには?
母子家庭で利用できる制度とは?
母子家庭で受けられる就学援助制度とは?
横浜市で眼鏡をつくるには?

母子家庭の生活保護で受けられる扶助

生活保護を受給している人の中でも、その理由はさまざまです。
「母子家庭になってしまったけれど子どもから目を離すことができず、なかなか働きにでられない」
「病気や怪我で働くことが困難になってしまった」
「受け取っている年金の額があまりに少なくて生活できない」
様々な事情で、生活が困難な人のために生活保護があります。しかし、生活保護を受けている誰もが同じ額を受け取っているわけではありません。環境や世帯員の年齢などで受給額が変わることをご存知でしょうか?その中でも母子家庭世帯では、子育てを支援する様々な扶助を受けることができます。

母子家庭世帯の生活保護で優遇されることとは?

生活保護を受けたいと思っても、子どもの将来や子育てについて、母子家庭ならではの悩みを抱えていることでしょう。あなたが生活保護を受けることで、子どもに不自由を感じさせてしまわないか、と思うこともあるでしょう。そんなとき、母子家庭で加算される生活保護費があることを知っておけば、その不安を少しは解消できるのではないでしょうか?

母子家庭で加算される生活保護受給額 ※神奈川県横浜市(1級地-1)の例
児童一人の場合…23,260円
児童二人の場合…25,100円
三人以上の児童一人につき加える額…940円
※ここでいう児童は、18歳になった後の最初の3月31日を迎えるまでの子どもを指しています。

これを踏まえると、たとえば母子家庭で母33歳、子ども5歳、3歳の場合、横浜市で受給できる生活保護の額は19万3900円になります。

生活保護の支給額について詳しくはこちら

生活保護を受けている母子家庭世帯に大切な教育扶助

生活保護のさまざまな扶助の一つに教育扶助というものがあります。子どもが小学校へ入学するときの費用、給食や教材、通学にもお金はかかりますよね。そういった費用を賄ってくれるのが教育扶助です。これは基本的に義務教育の子どもに扶助してくれます。

1.入学準備金
小学校…39,500円以内
中学校…46,100円以内
高等学校などへ進学する場合…61,400円以内
2.教育扶助基準額
小学校…2,150円(月額)
中学校…4,180円(月額)
3.学習支援額
小学校…2,560円(月額)
中学校…4,330円(月額)

教育扶助についてはこちらで紹介しています。

母子家庭で生活保護を受けるときに気を付けなければならないこと

生活保護の申請をするとき、あなたのご両親や兄弟といった身内に連絡が行きます。母子家庭で生活保護を申請する場合も同じです。どうしてもぬぐえない生活保護のマイナスイメージから、親戚に知られるのは困るという声はたくさん耳にします。
例えば離婚して母子家庭になったとしても、父親にも子どもの扶養義務があることには変わりはありません。暴力を受けていて住所を知られたくないなどの特別な理由がある場合には、事前に福祉事務所の担当者に相談しましょう。

しかし、母子家庭なら誰でも生活保護を受けられるわけではありません。生活保護を受けることにも責任があります。子どもは親の背中を見て育ちます。生活保護を受けて育った子どもの親が、生活保護がら自立して働く努力をしなければ、子どもは「苦労して働かなくても生活できるんだ」という考え方になっていくでしょう。生活保護を一時的に受給したとしても、子どもの手がかからなくなったら働いて少しでも子どもの選択肢を増やしてあげることがあなたの務めではないでしょうか?

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母子家庭から再婚へ、生活保護はどうなるの?

幼い子どもを抱えたシングルマザーがどう育てていくのかという道はたくさんあります。仕事をしながら一人で育てていくのか、再婚に向けて婚活するのか?生活保護を受けながら育てていくのか?
母子家庭になった理由も人それぞれ。例えば夫と離婚したのか、死別したのか、それとも未婚の母なのか。例えば離婚した直後などは、もう二度と結婚はしないと思っている人も多いでしょう。しかし日々子供と暮らしていく中で子供の成長という目標がある限り、あなたはきっといくつかの選択肢があることに気付くはずです。

母子家庭で再婚しても生活保護は継続される?

生活保護を受給しているとき、結婚したいと思う相手が現れたら生活保護は継続されるのでしょうか?
生活保護費は、世帯単位で支給されることになっています。例えば、あなたが結婚する予定の相手が働いていて、あなたとお子さんを含めて計算した最低基準以上の収入を得ているなら生活保護から抜けることになるでしょう。

また、結婚相手も生活保護受給者である場合もあります。生活保護費は世帯単位で支給されますので、構成員に変更があった場合には再計算されます。結婚することで世帯は一つになるため、トータルの受給額は減ると考えられます。
生活保護の支給額についてはこちら

結婚だけではなく、世帯員が亡くなってしまったり、子どもが生まれたりしたことで世帯員の変更があった場合には生活保護受給額は再計算されます。結婚や出産の予定があれば、早めにケースワーカーに相談してみましょう。

世帯分離で新しい環境のための資金を

母子家庭となったことをきっかけに、実家で暮らしているという方も多いのでは?祖父母・母親・子どもの三世代で生活保護を受けているというケースもあります。しかし、生活保護費からは結婚資金は支給されません。世帯で生活保護を受給していれば、新しい生活をスタートするための資金が集めにくくなります。家事や子育ての合間を縫って働きに出たとしても、その収入は福祉事務所に申告をして生活保護費を差し引かなければならないからです。
しかし、近い将来に結婚が決まっていて、生活保護を受給している世帯から転出する予定がある場合には、例外的に世帯分離をすることができる場合もあります。母親と子どもが世帯分離をすることによって、母子家庭の母親が働いて得た収入の申告をしなくてよくなり、新しい環境を切り開くことができるでしょう。

生活保護世帯の母子家庭から新しい環境へ

母子家庭で子どもにさびしい思いをさせているのではないか、もっと子どもと一緒にいてあげたい。そんなとき、頼りになる父親がいれば心強いでしょう。母子家庭で生活保護を受けながら一生懸命に子供を育てるのも一つの手です。しかし、あたたかい家庭で一緒に子育てをしたいと思える人と再婚する道もあります。
生活保護を受けているから結婚できないということはありません。結婚して生活保護から脱すことができれば幸いですが、お互いに生活保護を必要な場合もあります。大切なのは新しい家族ができることを喜び、そして生活保護から脱するために力を合わせることではないでしょうか。

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養育費を受け取りながら母子家庭で生活保護を受けられる?

やむを得ない事情で離婚をし、父親から養育費を受け取りながら子育てを頑張っているシングルマザーも多いのではないでしょうか。しかしお子さんがまだ幼いとなかなか目を離すわけにもいかず、働きに出ることも難しいでしょう。 養育費だけではどうにも暮らしていけないというとき、生活保護に頼りたい。しかし養育費を受け取りながら母子家庭で生活保護を受けることはできるのでしょうか?

母子家庭で受け取っている養育費はいくらくらい?

子どもが青年になるまで養育・監護することは親の義務です。両親が離婚しても養育費を負担する義務は継続します。養育費は子どもが成人するか就学終了するまで継続しますので、払う側はより少なく、もらう側はより多くと思うのは当然でしょう。

そこで気になるのはどのぐらいの養育費が一般的なの?ということ。家庭裁判所が妻から夫への養育費支払いについて取り決めた場合を見ると、子供の数にかかわらず毎月2~6万円の養育費を支払うのが相場のようです。親権を持つ母親が育てる子供の数が極端に多ければ養育費が増額になる場合もあります。母子家庭でもらっている養育費の相場とはいっても、それだけで生活していくのは厳しいのが現実です。

養育費を受け取りながら生活保護は受けられる?

母子家庭で養育費を貰いながら生活保護を受給することは可能です。その場合、第一に養育費を収入として福祉事務所に申告しなければなりません。また、養育費は毎月決まった額が振り込まれることが一般的ですので、生活保護法で定められている最低基準に満たない部分を生活保護で補うことになります。

福祉事務所は受給者の近況をすべて知っているわけではありません。それを利用して「養育費は貰っていません」と嘘を付きながら生活保護を受給している人もいます。生活保護受給者は「すべて」の収入について申告する義務があります。申告をしないという行為は不正受給になりますし、発覚した場合には虚偽申告で支給廃止も覚悟しなければなりません。

養育費を払う立場から母子家庭の生活保護を考える

離婚して親権を得た元妻が生活保護を受けていると知ったら、自分が養育費を払う意味はあるのだろうか?という疑念を抱くでしょう。養育費で足りない部分を生活保護で補っているなら、生活保護を満額受け取ればいいと思うのも当たり前かもしれません。

しかし、生活保護費を満額受け取っている場合に比べて、毎月の収入の足りない分を生活保護で補う方がはるかに生活保護から自立しやすくなります。子どもが幼くて母親が働きに出られない間は、生活保護に頼るのも一つの方法です。しかし、小学校に入学して、ある程度子どもに手がかからないようになったら、母子家庭のお母さんにも働く余裕が出てくるかもしれません。

生活保護から脱しない限り、いつまでも最低基準以上の生活を送ることはできませんから、誰もが自立したいと願っているはずです。そんなとき、生活保護費以外に少しでも収入があれば今まで生活保護で補っていた生活費を働いて得た収入で賄うことができるようになるでしょう。
たとえ離婚したとしても、大切な子どもには変わりありません。子どものためを思うなら、継続して養育費を払いながら経済的な支援は欠かせません。そして、経済的な支援だけではなく、父親として家族と接する機会があるほど子どもにとっても嬉しいことではないでしょうか。

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生活保護を受けながら貯金はできるの?

生活保護を申請するとき、「あなたは資産を持っていますか?換金できそうなものはすべて売り払ってください」と言われることでしょう。もちろん、生活保護の申請をしたいと思っているなら、コツコツと積み立ててきた貯金も切り崩して生活をしてからではなりません。では、生活保護を受けながら「もしも」の時のために貯金をすることは認められていないのでしょうか?

生活保護費を節約して貯金したい

生活保護は「健康で文化的な最低限度の生活を保障するもの」ですから、貯金ができるほどの余裕があるなら受給をやめるべきだという見方をされてしまいます。それでも、何かあった時のために貯金しておきたいと思うのは当たり前ですよね。
しかし、無断で貯金をしていると生活保護が打ち切られる可能性があるので注意が必要です。基本的に生活保護で受給したお金を節約して貯金することは違法ではありませんが、その金額が大きければ、生活保護なしで数年は暮らしていけるだろうと判断されてしまうでしょう。

生活保護費を受け取りながら貯金をするときには、その目的が最も重要になります。贅沢品やブランド品を買うためではなく、エアコンなど生活にどうしても必要なものがある場合や、生活保護から自立するための費用であればケースワーカーが貯金を認める例も多いようです。
では、ケースワーカーに生活保護を受給しながら貯金をしたいと相談したとき、どんな目的なら認められるでしょうか?その一例をご紹介します。

子どもの大学進学のための生活保護費の貯金

2013年5月、厚生労働省は生活保護受給者が子供の大学進学のために保護費を貯金することを認める方針を固めました。それまでは、貯金を認めるケースは明確に決まっておらず、自治体によって認可するかどうかは様々でした。生活保護費の貯金が認められていたのは、高額な生活必需品(エアコンなど)を購入する場合などに限定されていましたが、受給世帯の子供が経済的に自立するための後押しとしています。

その背景としては、生活保護を受けていた世帯の子供が大人になっても生活に困窮してしまう「貧困の連鎖」を断ち切ることができないためだとされています。そのため、確実に就職や資格取得に繋がる進学費用の貯蓄は認められるようになりました。

しかし、8月から生活保護の基準額が引き下げられました。子どものいる世帯ほど引き下げ幅は大きく、その中から食費などを切り詰めて進学費用を捻出することはますます難しくなっています。

横浜市に住む生活保護受給世帯の引き下げ額の例
夫婦(40歳代)と小・中学生:22万2000円→21万6000円
母(40歳代)と子ども2人:21万5000円→20万9000円

生活保護世帯の子供が高校に通うのにかかる費用は保護費として支給されますが、大学の進学に関してはその対象ではなくなります。一般の高校の進学率は9割を超えていますが、大学は5割程度にとどまります。そのため、大学進学のための生活保護費の貯金は認めれるようになりましたが、現実的には子どもは生活保護世帯を離れて、奨学金やアルバイトで進学費を工面する必要があるでしょう。

生活保護を受けながら生命保険に入れるの?

生活保護を受けながら、生命保険に入ることは貯蓄をしていることになるの?という疑問を持つ方も多いでしょう。
生活保護を申請するには、預貯金や不動産、生命保険などの資産がないことが条件となっています。あくまで資産として認められる生命保険ですから、多くの場合は掛け捨て型の保険は契約が認められています。

生活保護を受給していひとが加入できない生命保険には以下のようなものが該当します。

  • 養老保険
  • 終身保険
  • 個人年金保険
  • 学資保険

では、掛け捨て型で加入していた保険金を受け取れるとき、そのお金はどうなるのでしょうか?
受け取った保険金は、自治体に返還しなければならなくなります。そして、受け取った保険金が今まで受給した生活保護費を上回っているなら、返還した残りの額を手元に置くことができます。しかし、その分を生活費に回すことができると判断されるので生活保護は一時的に停止されることになるでしょう。

生活保護費を貯金したい場合、または生命保険に加入したい場合、いずれも事前にケースワーカーに相談しましょう。申請する際に聞かれなかったことでも、後々発覚した貯蓄が認められないこともあります。生活保護を受けることにも責任があることを自覚し、そのつもりがなくてもあなた自身が不正受給になってしまわないように注意しましょう。

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生活保護申請の前に!子どもの将来を見据えた世帯分離

生活保護は世帯単位で申請すること

「家族と一緒に住んでいても、様々な事情で自分だけ生活保護を受けたい。」
たとえば、自分は病気で働けずに子どもと一緒に生活保護を受けているが、高校の卒業を控えている子どもには生活保護に縛られずに自由に生活をして欲しいと思うこともあるでしょう。しかし生活保護を申請する場合、基本的には世帯単位で認定されることになっています。

同じ家に一緒に住んでいる人がいれば、お互いに影響することはたくさんあります。電気代、水道代などの光熱費は家族全員で使っているはずですし、家族そろって食事をすることが一般的です。そう考えると、家族の中で一人だけ生活保護を申請し、完全に家計を別々にすることは現実的ではありません。どうしても個人的に生活保護を受けたいという場合には、世帯から抜けなければなりません。

生活保護の申請の前に子どもの将来を考える

通常生活保護を受給している子どもは、高校を卒業したら基本的には就職しなければなりません。働ける年齢になったら、まずは生活保護から抜け出すことが大事だからです。自分の子どもが学びたいことを諦めて就職することに、心が痛まない親御さんはいませんよね。
また、子どもが高校卒業後に就職を希望しても、より良い環境で就職活動を行うことができないことも多いでしょう。多くの生徒が大学への進学を目指す中、就職に力を入れていない高校に届く求人票は限られ、自力で企業を探さなければらなくなります。大学に通っている就活生と比べられると、どうしても差が開いてしまいます。こういった生活保護世帯の貧困の連鎖が問題になっています。
子どもの将来のために、生活保護を申請する前にどんな打開策があるか考えてみてはいかがでしょうか。

世帯が同じでも別世帯として計算する特例

生活保護を家族で受給している方、または生活保護の申請を考えている方にぜひ知っていただきたいのが、世帯分離についてです。
世帯分離とは、住民票上で現在の世帯から世帯員の一部を分離して、世帯を分けることをいいます。世帯を分けることで、生活保護を抜けられるようになります。

世帯分離ができるのは次のような場合です。

  1. 生活保護を受けている世帯と生活保持義務関係者(夫婦・親と中学生以下の親子の間柄)になく、保護を必要としない人が、生活保護を受けている人の世話をする目的で転入した場合
  2. 保護を必要とする親などが、生活保持義務関係にない世帯に転入してきた場合
  3. 世帯分離の扱いを受けて、入院や施設に入所していた人が6ヶ月以内に再入院、再入所し、その期間が長期にわたる場合。
  4. 入院患者の場合
    ア:生活保持義務関係以外の世帯員は六か月以上入院を要する人
    イ:生活保持義務関係でも脳卒中や精神病などの患者で入院が一年を過ぎ、かつ長期の入院が必要な人
    ウ:一般の病気やケガでも入院が三年をこえ、かつ長期にわたる人
  5. 養護老人ホームなど施設に入っている人
  6. 保護を開始する時点で在学している大学生や高校卒業後の新卒者がすぐに各種の専修学校に修学した場合(高校や夜間学校は生活保護を受けながら通学できます)

子どもの将来のための世帯分離

子どもが近々結婚の予定がある、または進学する予定があり、その世帯から転出することが決まっている場合に、その子どもだけ生活保護から抜けることができます。そうすることで、子どもの収入を申告しなくてもよくなります。今までの家に住みながら、進学や結婚のための資金を自分で貯めることができるようになります。

しかし、生活保護を受けている以上、生活をしていくのに精一杯な状況が続きます。学費や結婚資金を親が支援してあげることは難しくなるでしょう。18歳未満の子どもがいる家庭で生活保護の申請をする前に、子どもが少しでも多くの選択肢を選べる環境を考えてみませんか?

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諦めないで!生活保護の申請を却下されたときには

生活保護を受給したいと思った場合、いきなり申請の書類を提出するわけではありません。まずは、福祉事務所の生活保護相談窓口でケースワーカーと面接をします。そこで自分が条件に合っているかどうかしっかりと調べたうえで福祉事務所に行ったものの、申請の前にその場で断られてしまうケースさえあります。申請は却下されてしまっても、どうしても生活できないからもう一度きちんと話を聞いて欲しい・・・そんなあなたに不服申し立てのチャンスがあることをご存知ですか?

申請前の相談で断られてしまうケースも

「生活保護の受給条件に合っているはずなのに、どうして申請することを断られるの?」
というケースは多く見られます。
「息子さんのところに一緒に住めば食べていけるだろう」
「あなたは働ける環境だから職を探しなさい」
「家の中にあるものを売って、本当に売るものがなくなればまた申請にきてください」
といった断られ方をする場合もあります。もちろんできる限り自分で手を打つことが条件ですが、実際には親族と疎遠であったり、病気や怪我で職を見つけることが困難であったり、売却しても大きな収入になるようなものがないなど生活保護を受けなければどうしても生活できないという人も多いでしょう。
福祉事務所としては、なるべく受給者を少なくしたい心理がありますので、チェックは厳しくなり、時には冷たい態度を取られることもあります。しかし、ここで諦められるようなら始めから相談に行きませんよね。生活保護の相談をしたのに、十分に取り合ってもらえなかったと感じた場合、弁護士などの法律の専門家など心強い相談相手を探しましょう。

申請を却下された場合の不服申し立て

生活保護の申請をすると、申請日から2週間以内に保護開始か、申請却下かが決まります。審査が長引いて2週間に間に合わない場合でも30日以内に決定することになっています。通知は書面にて行われますので、福祉課から通知が届きます。

通知の結果に納得できない場合、または30日を経過しても通知が来ない場合には、審査請求を行うことができます。審査請求は福祉事務所を通して行うこともできますが、福祉事務所が審査請求を受け取り拒否される申請者が続出しているので自分で書式を用意して提出する場合が多いようです。

審査請求書の書き方

  • 審査請求人の住所・氏名(印)・年齢
  • 審査請求にかかる処分
  • 審査請求に係る処分があったことを知った年月日
  • 審査請求の趣旨及び理由
  • 処分庁の教示の有無
  • 審査請求の年月日

審査請求の審理は原則として書面のみで行われ、請求のあった日から50日以内に採決を行わなければならないことになっています。これを過ぎても採決がない場合には審査請求が棄却されたと考えます。

生活保護の申請の前に考えること

「働き口がなくなれば生活保護を受ければよい」
「母子家庭ならかならず生活保護を受けられる」
「年金なんか払わずに、老後は生活保護に頼ればよい」
というような誤った考えを持ってはいけません。ニュースで取り上げられているような、生活保護を受けている人が裕福な生活をしているように見えるのはほんの一例に過ぎません。また、実際に生活保護を受けている人より最低基準以下で生活している人が多いという事実からみても、申請が簡単に受理されるとは考えられません。あくまでもどうしても生活できない人のための制度であるということを心にとどめ、自立する意識を強く持ちましょう。

生活保護の申請を考えている方へ。お役立てください。
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